豊胸手術の方法は多様化しており、キズの残らない施術方法が人気を集めています。しかし、しっかりとボリュームを出すにはインプラント豊胸がベストです。傷跡が残るのを気にする人もいますが、脇から挿入すると傷が目立ちにくくなります。
そこで、ボリュームアップができるうえに傷が目立ちにくいインプラント豊胸について紹介します。
インプラント豊胸とは、生理食塩水やシリコンなどが詰まったインプラントをバストに挿入する手術です。インプラントの形には丸型、しずく型、ハイブリッド型があり、希望するバストの形に合わせて選ぶことができます。
丸型は胸が小さい人でもボリュームを出すことができ、しずく型は立っている時はナチュラルな形状に見え、ハイブリッド型は立っていても寝ころんでいても自然な形状になるのが特徴です。また、インプラントの表面の加工にも種類があり、テクスチャードタイプは被膜拘縮が起こりにくく術後にマッサージが不必要で、スムーズタイプは術後にマッサージすることで柔らかな仕上がりになります。
一般的には100ccのインプラントを挿入することで1カップのバストアップが図れ、300ccのインプラントを挿入することで見た目的にもボリューム感が実感できます。ナチュラルな仕上がりの豊胸を目指すなら300ccまでのインプラントとなりますが、最大800ccまで挿入することが可能です。
手術は全身麻酔をして行う大掛かりな手術ですが、約1時間ほどで完了します。術後の痛みは3日から1週間続き、腫れや内出血がなくなるまでには2週間ほどかかるでしょう。
インプラント豊胸のメリットは、コストパフォーマンスに優れていることがあげられます。1回の手術にかかる費用は50万円から100万円ほどとなりますが、効果は半永久的に持続するので長い目で見れば安くつくといえるでしょう。
また、左右のバストの大きさが違う場合でも、異なるサイズのインプラントを挿入することで均等な大きさに揃えることもできます。一方、インプラント豊胸のデメリットとしてはインプラントが破損する可能性があることがあげられます。
バストに強い衝撃を受けたり、事故などで打撲したりした場合、インプラントが破裂するリスクは否めません。ただ、破裂したからといってインプラントの中身が体内に拡散されることは少なく、特にコヒーシブジェルの場合は破裂しても広がりにくいのが特徴です。
手術の際にはインプラントの中身にもこだわる必要があるでしょう。そのほか、インプラントを挿入するため浅い部分に挿入した場合は触感でバレてしまうこともあったり、切開手術のため抜糸や術後経過の診断のために手術の後に何度か病院に通ったりしなければなりません。
メスを使わない豊胸手術にはヒアルロン酸注入と脂肪注入がありますが、インプラント豊胸との違いは定着率です。メスを使わない豊胸手術の場合、ヒアルロン酸は時間の経過とともに少しずつ体内に吸収され、脂肪は注入した量の30%から70%しか定着しません。
そのため、ヒアルロン酸注入の場合は1年から3年に1度のペースで再びヒアルロン酸を注入する必要があり、脂肪注入も納得のいく大きさになるまで複数回手術を受ける必要があります。インプラントは挿入しても体内に吸収されることは無いため、入れた分だけバストを大きくすることが可能です。
そして、インプラント豊胸とヒアルロン酸注入では施術時間に大きな違いがあります。ヒアルロン酸注入は注射をするだけなので20分ほどで完了しますが、インプラント豊胸の手術時間は1時間ほどです。しかし、脂肪注入の場合は脂肪吸引をしてから脂肪注入を行うため、インプラント豊胸よりも拘束時間は長くなります。
料金においても、ヒアルロン酸注入は1回30万円ほどですが、毎年受け続けるとなるとトータルで軽く100万円を超えるでしょう。脂肪注入も1回100万円ほどかかり複数回受けるとなるとトータルで数百万円となるため、インプラント豊胸が最もコストパフォーマンスが良いという結果になります。
インプラント豊胸のインプラントの挿入方法ですが、乳房下、乳輪回り、脇からと3つの挿入方法があります。乳房下や乳輪回りからは、バストに近い部位なので挿入しやすく、神経や血管を避けて入れやすいのがメリットです。
また、インプラントがしっかりと固定され、術後にずれにくいのも特徴です。ただ、水着の上から傷跡が見えることはありませんが、裸になると傷跡が見えてしまいます。縫合技術が高ければ極力目立たないようにすることもできますが、ケロイド体質なら傷跡が盛り上がり目立ちやすくなるでしょう。
脇からの挿入は、脇のシワにそって切開してインプラントを挿入します。バストから離れた部位から挿入するため、乳房下や乳輪回りからよりも難易度の高い手術です。直接目で見ずに手探りでインプラントを挿入するため、医師の技術力が問われます。
インプラントを脇からバストまでの長い距離を移動させるため、その分体への負担も多く術後の痛みも強くなります。しかし、傷跡は脇のシワと同化するためほとんど目立たないのがメリットです。近年主流になりつつある挿入方法ですが、300cc以上のインプラントを挿入したり、バストが下垂していたりする場合は向いていません。
脇から挿入するインプラント豊胸をする時には、設備の整った病院で手術を受けることが大切になります。内視鏡が導入されている病院なら、手探りではなくしっかりと確認しながらインプラントを移動させられるため、より精度の高い手術が受けられるでしょう。
血管や神経を避けながらインプラントを挿入できるので、より体に負担の少ない手術となります。そして、設備が整っているだけでなく医師の技術も重要です。1つの美容外科だけでなく複数の美容外科でカウンセリングを受け、医師の実績や症例数、設備、病院の雰囲気などを確かめたうえで最終的にどこで受けるのかを決めるようにしましょう。
また、アフターケアがしっかりしていることもポイントで、万が一仕上がりに納得いかなかったり、トラブルが生じたりしたらどのように対応してくれるのかを確認しておくことも大切です。乳がんを含む定期健診を実地している病院もあるので、それぞれの病院がどのようなアフターサービスを提供しているのか調べてみると良いでしょう。